寒さに思いて

肌寒さに

人恋しく

 

熱燗啜り

涙こぼれる

 

寒さとともに

思い出す

 

雪の降る道を

一人

帰った

 

あの夜の

 

凍てつく心の

寂しさよ

 

刺す風も

心に届かず

 

ぼんやりと

白んだ世界に

 

ただ一人

 

灯りつく

家々を過ぎつつ

 

思い出す脳裏には

 

孤独とともに

熱い血が滾っていた