夕陽のびる頃

温温と

貪りし日々も

 

もう盛りを過ぎ

 

陽は

後ろ姿を照らしている

 

振り返れば

眩しく

 

前には

影が伸びた

 

この影が

ますます長く

大きくなるにつれ

 

空は

紅より藍に移り

 

天穹をあざやかに

彩ってゆく

 

私は

立って

ただ見送るだけ

 

やがて闇に包まれる

この場所で

 

盛時のざわめきを

内観のもとに

 

今を

観照しながら

 

落ち着いて

終わるのを待つ

この時間を

 

噛み締める

 

日暮れ時の

切なさとともに