2019-04-01から1ヶ月間の記事一覧

出かけます

一週間ほど出かけます

憎しみを引き受ける

人の目を気にしたり 嫌われ者だと引きこもり 生きる気力が削がれても この世に 生きている限り 生きてる意味は 意味はあるわけで 憎しみの連鎖 負の感情の発露 禍々しい 表に出せない心さえ 無ければ 人は生きられない 嫌われ者だと思うなら 憎しみを引き受…

臭う浴場

ああ 今日もまた いつもの銭湯で 誰かが 糞を漏らした 嗅ぎ慣れた悪臭 老人どもへの嫌悪 誰かと 同じ浴槽に入るのも 気持ち悪くなる それなのに 銭湯通いを やめる気にならない 人の老いの 哀しい匂いが うらびれた 都会の裏町に流れて 諦念と 衰弱と 郷愁に…

ただ書く

いつだって 病気になっても 怪我をしても 親が死んでも 家が燃えても 文字を書く 何もない 何も持っていない 書くことなんか たいしてない 内容はスカスカ 人の心も動かない だけど 書いて 書いて なお 書いて 文字に寄り添って 文字を引き寄せて 身体の一部…

自分だけより他人がいて

自分のことばかり 考えてきた 世のため 人のためと きれいな言葉を 発しながら その実 自分の損得で動く 建前と本音を うまく使い分ける そんな輩が 嫌いだから 口だけの上っ面より 人当たりは悪くても 自分に正直でいるほうがいい 不器用でも 毒舌でも 心か…

空模様

今日の空は青いので 遠くの方まで よく見える 今日の空は青いので 歩いてきた道 よく見える 透き通った大気 射抜く強い陽 山の稜線も 溶け残った雪も 春の光に映えて 青空に浮かぶ こんな日は なんでも見通せる 先の先までも 昔の古ぼけた記憶さえも 今日の…

人は愚かに

賢くなるために 勉強して 人とのつながりを 増やして 世界を広げて 成長してきたつもりが 地位や肩書き 役に立つか立たないか 得になるかならないか そんなくだらない 濁り切った 処世術にすり替わり いつの間にか どんどん 愚かになっていった せめて 愚行…

時は気まぐれ

時の流れは 気まぐれで いつまで経っても 芽が出ない どれをやっても 動かない 偏屈な 頑固爺でもあれば 思いも寄らないところから 手を差し伸べて来たりする いつ どこで どうなるか 全く読めず 盲目の如き 白痴の如き 無知と不能のなか 世に立ち向かわねば…

角が取れる

何度も負ける 陰惨な日を いくつも 通り抜けてくるのが 人生ならば 若い人間の 敗北への忌避感 敗者への残酷な視線は 若さゆえの 誰もが持つ 冷徹と未熟の発露 負けを知らないから 負けた者を足蹴に出来るし 負けたことが事がないせいで 敗北を許せないし 見…

くそったれの日々

くそったれ くそったれの日常 毎日が同じ 安心安定 平穏無事 変わること無く 老いて 死に至る そんな人生を先導する くそったれの日々 大切な日常 日々の努力 明日への意志 怠らない者たちが いつか勝者に なんて なるわけない 人生は 複雑怪奇 真面目で 善…

くすんで垂れ下がった日

疲れた もう疲れた 頭が動かない 反応しない 不快なモヤモヤが 脳の芯に陣取り こめかみが ズキズキと 拍動のたび 頭痛が襲う 身体の肉が 垂れ下がり 重たくて 引き摺っても もう幾らも 進めない こんな日は 目的もなく 心体を酷使した 不毛感にまみれる や…

安堵の匂い

小さい頃 お母さんの匂いを嗅ぐと 安心して 眠れたでしょう 大人になっても 好きな人の匂いを嗅ぐ 心が落ち着く 眼で見て 近づいて 触って 最後に匂いを嗅ぐ ずっと覚えている匂い ふと 思い出す匂い 学生時代を思い出せば あの頃の匂いが 若い時には 若い時…

酒は旨い

トロリと なめらかで 米の甘さと 麹の香りが立って 腰は強く 匂いが強い食べ物だって 当たり負けしない 故郷を懐かしんでは 飲む地酒 旅の気分で 味わう 土地の思い出 どこに行っても 酒はあり 記憶に残る 味があり 郷土の料理で 呑む酒は 飲めば飲むほど 積…

呆け賛歌

歳を取れば 取るほどに 人はどこかで 生き様を問われゆき 悔恨や後悔 同時に 矜持や自負を持つ 一人でいれば ナヨナヨしても 若者の前では 格好つけたくて 妙に偉ぶったり 物知り顔して 薀蓄たれて 気障で厭味ったらしいのもいれば 不思議と 可愛らしい人も…

敗者の夢

夢を現実にするのが 成功ならば いつまでも 夢を夢のまま 夢想に浸っている敗者こそ 想像の世界の住人 夢見て 実現して もっと大きな夢を見て 夢に向かって進む 理想の循環 誰にでも誇らしい生き方 しかし そんなものに興味はない 夢に破れ 現実に打ちのめさ…

努力なんて

努力なんて きれいに見渡せるものじゃない 人と会うのが 楽しくて 毎日のように どこかで人と会っては飲んで 喜んでいる人もいれば 同じ酒でも 人脈作りの努力だと 気苦労している人もいる 小説や詩を 読むことも 好きやっているのも 努力だというのも 人そ…

時は止まらない

成長への期待 未来への希望が いつしか 老化への恐怖 将来への不安へ 思いを変える頃 人は 大人になるのでしょう 自分の夢や 伸びてゆく姿を 想像して 上を向いて 生きられる時代が 誰にでもあり 夢が 形になるにつれ 出世や 給料や 地位や 名誉に 置き換え…

降ってくる国の

東京五輪も 大阪万博も 元号の改変も 紙幣の刷新も すべて 上から降ってきた めでたい めでたいって いいね いいねって 皆よろこんで 踊って 浮足立って いるけれど どこにも 私たちの意志なんて 入る隙間はなくて 良いものなんだと 押し付けられて 文句を言…

空泳虚夢に落ちて

夢の中で 泳いでいた 空を飛ぶように 子供の頃に遊んだ 裏山を ゆっくりと上がり てっぺんを 空から眺めた ドローンの映像と同じに 山の上を泳いで 懐かしい土地を 新鮮な気持ちで 見たことも風景を 眼下に 少しづつ 味わうように ・・・ 夢の中のわたしは …

黒い記憶よ 不条理よ 世を捨てた人に

一雨過ぎた 青空の下 寒い風に吹かれ 徘徊する体へ いま 忌まわしい 過去の扉を こじ開けよう 人が人でいられない 人として扱われない 悲し日々の記憶を 再び蘇らせよう 比べられ どこまでも軽んじられ 無視された日々 無用の長物と 罵られ 廊下を拭いた あ…

春雷

暗く曇った空から 灰色の雨が滲む 過ぎ去った冬 後ろ髪を見せる寒さ 光は 届かず 迷妄の 春たなびいて 露がこぼれ アメーバの姿の カエルの卵が 田に浮かんで 遠雷 閃光 春の夜の 気まぐれ 立ちすくむ 田園に 外灯が 点った

新しい酒場

毎日 飲み歩いていれば 自然と 通う店は限られる ハプニングが重なって 新しい店を開拓する機会 九割方 二度目の訪問はない それでも ごくたまに 再訪の候補に 上がる店がある 値段と 味と 正直な酒と 客を待たせ過ぎないこと 店員がリラックスして 働けてい…

コンビニ飯の幸

コンビニエンスストアの イートインスペースで コーヒを飲んでいると 若い男が一人 カップラーメンを抱えて 入ってくる 湯を満たし 時を待ち いなり寿司に唐揚げの 封を切る ようやく 割り箸を取り出して カップ麺の蓋を開け タレを混ぜた この時代 コンビニ…

銭湯マナーの果て

銭湯に 通えば通うほど 様々な人 変わり者との出会いは 避けられぬ 浴室に入るなり 全ての浴槽の 蛇口を全開にして 水で埋める男 浴槽に浸かりながら 手拭いで体を擦りまくる男 水風呂で歯を磨き 口をすすいで 浴槽に吐き捨てる男 思い出せば うんざりするほ…

温室で育てるくせに

温室育ちが ひ弱だって 軟弱だって 言うけれど 花も果実も 自分で育つ場所は 選べない 温室で育てて 季節外れに きれいな 花を咲かせ 甘い果実を 実らせる だのに 野生は強い たくましい 温室は弱いって 野生の酸っぱい実のことは 置いておいて 身近なものの…

出かけます

今日は休みます

眠れない夜の闇に

どんなに疲れても クタクタでも 神経が研ぎ澄まされて 眠れない夜 重いまぶたと くたびれた体 金属音が 頭に響き 目の裏に 電気ショックの星が走る 早く 眠ろうとするも いつまでも 意識は途切れない 明日は もうすぐやって来る このまま 疲れ切って 一日を…

年度跨ぎの元号跨ぎ

四月 昨日と何も変わらないはずなのに テレビのアナウンサーが 入れ替わり 食べ物の値段が 少し高くなり 新しい元号が 発表された 平成も あと一ヶ月 終わりの見えた時代に いまだ郷愁は湧かず 振り返るのも 忘れるのも 長過ぎる歳月 ただ生きた 生きたこと…

花冷えの店

場末の食堂では 高校野球を肴に 今日も ムショ帰りの男たちが 酒盛りをしている 聞くに堪えない武勇伝 下ネタに喧嘩 近くで飲んでいるだけで 少しの怖さと おぞましさが 湯豆腐の間から立ち昇る ビールに焼酎 チンチンに熱くした酒 コロッケ 目玉焼き 焼き魚…