呆け賛歌

歳を取れば
取るほどに

人はどこかで
生き様を問われゆき

悔恨や後悔
同時に
矜持や自負を持つ

一人でいれば
ナヨナヨしても

若者の前では
格好つけたくて

妙に偉ぶったり
物知り顔して
薀蓄たれて

気障で厭味ったらしいのもいれば
不思議と
可愛らしい人もいて

人柄なのか
人徳なのか

歳を取れば
取るほどに

憎らしくもなり
愛らしくもなる

生まれたばかりの赤子が
ワガママで
手間がかかるのと同じ

老人も
どんどん幼児に戻りゆき

やがては
土に還るのでしょう

ならば
わたしも

ゆとりあるなら
ワガママに付き合って

一緒に老いて
ワマガガになりましょう