2021-08-01から1ヶ月間の記事一覧

でかけます

一週間と少しでかけます

爪を切る

プツン プツンと 爪を切る プツン プツン 爪を見て 過去を思い 己を切り落とす プツン プツン 切る爪に 明日を思う 身だしなみ また一つ 爪を切っては 伸びてくる 何も思わず 生える爪 切り落とし 切り落とし また生きる毎日

危機歓

革命が起こり レジスタンスが街を闊歩する 逃げ出せず 昼は隠れ 夜に蠢き 生きのびる 今を 堂々と生きられず 明日の 希望もなく どこにも行けない そんな時は ただ生きることに興奮し 熱狂している 危機が彩る人生に 身を委ね 目的を失った虚無を 抹消してい…

峠越え

忙しい日々に 終りが見え 目の前に積んだ 書類の山も 日を経るごと 低くなってゆく もう終わる 峠を越え 眼下の町並みを眺めながら 足取りも軽く 下り坂を歩いている 越えられない 恐れや不安を抱え がむしゃらに登った 出来なくて 投げ出すかもしれなかった…

コロナ盛り

いよいよ来た 欧米に負けない コロナ感染の盛期が 医療体制は ボロボロ 政治は何も変えられず 外へ出るなの お願いばかり これで 拡がらないはずがないのだ どこまでも拡がって 日本が悪夢に満たされ 阿鼻叫喚の 市中生活の中 生き残った者たちが 新たに社会…

盛夏過ぎ

長雨の後の青空は いくぶんくすんだ色合いで 暑さの中にも 盛夏も過ぎたと思わせる 元気の無さである 雲が高くなり 風が吹けば 稲穂垂れ 秋が近づく 水を抜いた 黄金色の田 実りの香りが 一面に漂い 赤とんぼ飛んで 風に波打つ

人流抑制節

人流を抑制する 人流を5割減らす こんなマクロな政策で 飲食店は潰れ 大規模施設は四苦八苦し 働く者たちは 行動変容を強いられている だのに 医療従事者が頑張っていると言って 個別の努力を称え 精神に訴えても 医療体制も医療法制も マクロな医療は全く変…

夕暮れの里

山の端に 陽が沈む頃 電信柱のスピーカーから 童謡が流れる カラスと一緒に 帰りましょう 田んぼの水は抜かれ 枯れすすき揺れる 冷たい空気に どこからか 野焼きの匂いが漂い ぽつりぽつりと 明かりが灯った家々では せわしなく 夕餉の支度の音が聞こえる 遠…

原爆忌の記憶

世の中に目を向けるか 個人に寄り添うか 思う所あるだろう 人権保護を訴えている人間が 驚くほど冷淡だったり 偏屈だと思われている人が 貧しい人の面倒を見ていたりする 日本に原爆が落とされた 毎年の原爆忌 忘れないようにしたい 忘れちゃいけない そう言…

追い込まれそうなPassion

雨は降り続け コロナは増え続け 家から出ず 何もしない 五輪終わり 高校野球は順延 鬱屈も溜まらずに 呆けている 長い夏休みの虚無と 失望前の退屈と無気力 あの情熱に溢れた 昔は消え 何もなくなってしまった 再び火をつけ 目的を見出し 走り出す日々は戻る…

わたしははずかしい

世界中の難民や貧民 困難に苦しむ人々に 手を差し伸べず 身近な猫や犬を 大切にする そんな事実はあれど 身近な存在を 大事にするから ホームレスや 生活保護など切り捨てろという人は 自分がホームレスになることなど 露も思わないのだろう 自分が社会のレ…

雨が降れば

雨が降れば 公園で酒飲む人も 騒ぐ人も どこかに消え 蝉の鳴き声もなく ただ 雨音だけが 降りそそいでいる 雨が降れば しっとりと濡れた 土と草露の匂いが 地をつたい 流れてくる 降り続く雨 静まりかえる街 いつまでも降って 黙らせてくれ

自粛はつづく

この街に 自粛などない 緊急事態宣言の下 店は営業し 酔客で溢れ 泥酔の千鳥足で 奇声を上げている 我慢 我慢 これで最後 今回が最後 いつまでも 最後が続き 我慢にも うんざりして 生活を元に戻す ワクチンを打っても 飲食も旅行も駄目なら なんのための ワ…

反ワクチン布教者

ワクチンを打つな 打ったら殺されるぞ 知人が ワクチン反対論者になっており 会うなり 街角で30分 ワクチンを打たないよう 説得される ワクチンは 陰謀と隠蔽の巣窟で コロナに効かないどころか ただ体には毒なだけで 副反応で 何人もバタバタ死んでいるのに…

多忙

忙しさにかまけると 充実感に甘えられる 疲労困憊も 深いクマでしょぼくれた目元も 自分が前を向いている気分によって ある程度は 正当化され 搾取も隷属も忘れ 肯定感に覆われて 悩みや心配から 逃げていられる 余裕からくる不安 実存の恐れがなくなるなら …

五輪終わりの

五輪終わり 閉会のセレモニーを テレビで眺め 小芝居と ちんまりした歌や踊りに 後ろで寝転ぶ 選手たち ガランとした 客席の空白に 涙が出た

あれが足りないこれが足りない

Aと書いたのに Bが足りない Cが欠けていると言われる Aがどんなに素晴らしくても 書いている内容ではなくて 書いていないことを 問題にされるなら 文句は無限に作り出せる なのに 叩かれたくないから 配慮が足りませんでした 視野が欠けていました ご指摘あ…

偏在する痛み

何をしても治らず 痛みだけが伝わってくる 見えず 疼き 場所を変え 時を変える いつからか 痛みはじめ 動かせば 翌日に痛み 動かさずとも 痛み 消えることなく 痛いだけで 何も分からない どんな治療も 効果なく どんな検査でも 見つけられず 体の中に存在す…

死を思え

殺したい人間の 一人や二人 誰にでも居るだろう 法律や己の未来や いくつかを天秤にかけて 殺さずに済ませているが 枷が外れたら 飛んで行って 包丁で滅多刺しにして 殺したい あれが生きて 息を吸って この世にいることに 全力で反抗し 否定したい そんなこ…

夏の海

フリーウェイを 果てまで走れば 夜空の星が降り注ぐ 水平線にたどり着く 砂浜に揺蕩う波 まだっるこしい 熱気と眠気に耐えて 薄紫に明けゆく空が 黄金色に輝いた 夏の海 それだけで 心震える

今日も明日も 明後日もその先も 続く現実に 安堵を覚えながら 失望している このままでいてほしいと 思いながら このままではだめだと 考える 失望を成長や変化によって 希望に変換する作業に 子供の頃から 慣らされてきて 成長が見込めなくなった時 絶望の…

他になにもない

穏やかで 何事もなく 微笑ましく 幸せに暮らすほどに 不安は増す 何もしなかった 堕落している これで良いのかと 他に何もありはしないのに そう 何もないのだ これが人生だ しかも最良に近い この暮らしを 噛み締めて 辛い日々を 耐え抜くだけなのだ

ブラッシュアップ前進

文章は 書き直せば良くなる 人生は やり直せば・・・ 毎日 毎日 読書だの 筋トレだの それが前進だって それがブラッシュアップだって いやいや 暇つぶしだろ 人生の 持て余した時間を 自分が自分で納得するための 方便だろう 筋肉がついて 知識がついて 自…

文体は多様でいい

文体で読ませ 中身がない 内容で勝負し 下手な文章 どちらに寄るにせよ 文体と内容が 幸福な合致をしている文章は少なく どれもがいびつで ゆえに楽しい Passionをぶつける不器用者が 文体を軽視して その情念を表現できないように 細密な文体こそ 表現を可…