文体で読ませ
中身がない
内容で勝負し
下手な文章
どちらに寄るにせよ
文体と内容が
幸福な合致をしている文章は少なく
どれもがいびつで
ゆえに楽しい
Passionをぶつける不器用者が
文体を軽視して
その情念を表現できないように
細密な文体こそ
表現を可能にすると
磨きに磨いた文章が
ガラス細工の突端のごとく
脆弱で気難しく
読む人間を遠ざけることもある
駄目でも
勢いで圧倒したり
汚くても
一部分だけ輝いて
忘れられない小品もあり
人間が見えれば
文章を読み終えて
納得する