多忙

忙しさにかまけると

充実感に甘えられる

 

疲労困憊も

深いクマでしょぼくれた目元も

 

自分が前を向いている気分によって

ある程度は

正当化され

 

搾取も隷属も忘れ

肯定感に覆われて

 

悩みや心配から

逃げていられる

 

余裕からくる不安

実存の恐れがなくなるなら

 

いくら忙しくてもいい

 

そのまま

突っ走って

 

倒れてしまえば

 

悩まずに済むのに

 

そう言い聞かせ

 

眠らずに

体をボロボロにして

目を血走らせ

 

仕事をしているわけだ