時は気まぐれ

時の流れは
気まぐれで

いつまで経っても
芽が出ない

どれをやっても
動かない

偏屈な
頑固爺でもあれば

思いも寄らないところから
手を差し伸べて来たりする

いつ
どこで
どうなるか

全く読めず

盲目の如き
白痴の如き

無知と不能のなか
世に立ち向かわねばならない

偶然
人の力

解った振りをしているようで
どれも分からず

五里霧中の
右往左往

からの
自己嫌悪

分からないからこその
わがまま

理不尽な世界に
理不尽で立ち向かい

自己中だと罵られ
世界がどんどん狭くなり
さらに理解は困難に

上手くいかないことが多すぎて
疲れ切って

どうでも良くなって
投げやりになって

世界への理解は
諦めた

毎日
飯食って
クソして
寝るだけ

退屈で退屈で
虚無で
やりきれなくて
つらくて

とにかく
何かが
変わりさえすればいい

ノートルダム寺院が焼け落ちて
みんなが心配している顔を
暇つぶしに眺めて

もっと大きな出来事を期待して
地震に大津波
ハリケーン
大火事
戦争
世界大戦

虚無でたまらないから
一刻も早く
ぶっ壊して欲しくて

ぶっ壊れた後に
幸福でも不幸でも
どうでも良くて

ただ
この真綿で首を絞められる
空気が辛くて

時の流れに
ジリジリと
身を削られてゆく