霧雨の降る朝 前には老婆 傘はなく とぼとぼ 俯いて歩く 染み入る水滴に 耐えるように 歩みを止めず 屋根に入らず 氷雨のなか 折れ曲がった 小さな背中に 悲哀を漂わす コンビニを通り過ぎた刹那 老婆は傘立てのビニール傘を抜き取った 傘を差し 足を速め 雨…
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