かけがえのない一人は60億人いる
人間はありふれていて
ベルトコンベアーのように目の前を流れていく
その中の一人さえ
私は知らない
無関心と非接触
断絶と孤立
都会の人間は交換可能で
それはモノと同じ
気に入らなければ捨てる
交換する
そんなことを私はどれだけして来たのだろう
自分がモノと同じに扱われて
初めて気づいた
罪悪感はある
しかし
それより私を悩ませるのは
私が他の生き方を知らないことだ
隣人を愛せない
人に優しく出来ない
そして自分を大切に出来ない
我が儘の私しか知らないのだ