2017-04-13 桜散る下の息吹 詩 #詩 病み上がり 久々に出た外の大気は 暖かくやわらかく しかし未だ 冬の名残りの清涼さを保っていた 公園の桜の下では ツバの大きい帽子をかぶった女性が ベビーカーをひいている 一陣の風が 桜の花びらを散らす 華奢なお母さんと 生まれたばかりの赤ちゃんに 降りかかる 桜の色の淡さに おぼつかない命が この場所にあるのが たまらなく 愛おしく 私はこの気持ちを かつてどこかで味わっていたような気がした