初夏の過去と今

花が散って
若い季節が終わり

葉が青く繁り
草のむせる匂いと
強い日差しの予感が

私の内面を
外へ引きずり出す

淡く繊細で
周囲に怯えていた日々は過ぎ

多少の傷などもろともせず
強く愚鈍に伸びていた

ただ真直ぐに
陽に灼けた濃い色の
エネルギーの塊が

上へ上へと
他のものを蹴散らして
何も考えず
伸びていた

恥も外聞
気にするほど持っていなかった
青葉の頃の
志だけは
今も忘れずにいる

ただ一つ違うのは

あの頃の勢いが
自分の充実へと向かっていたのに
今の覚悟は
自分の終焉と隣合わせ
それだけだ