不安と期待

子供の頃は
日曜よりも土曜
土曜よりも金曜の晩に心が弾んだ
なぜなら
月曜に学校が始まるのが憂鬱だからだ

旅に出れば
旅を愉しめば良いものを
いつ旅が終わるのか
気にかけるばかり

人生の只中にあるのに
その終焉ばかり気に病んで
人生を楽しめない

たった今
唯一我が身を置ける現在を
謳歌し充実感を味わえば良い
分かっている
承知しているのに

未だ到来しない
実態のない
期待と不安に

現在が支配され
人生が支配される

人は
希望を持ち
未来を夢見て生きる

だが
現在によってしか
未来は変えられないのだ