壊れゆくまで

いつか壊れる
全てのもの

手持ちのコップ
テレビ
時計
住む家まで

壊れる必然には
抗えずとも

丁寧に
投げ出さず
使うのなら

古いことの良さが
現れる

磨き込まれた手摺りや
渋みのある革製品
木目が黒光りする家具

そして
おそらくは
人生も

自暴自棄にならなければ
時間が徒労と同じ意味でないならば

年月を経た味わいがあるものと
信じたい