日本の夏の空の青さ

梅雨明けの空は
濃い青と
雲の白さが

強い日差しのコントラストに
浮かび上がる

日本の夏
快晴の下

いつも蘇るのは

生命が繁る
エネルギー溢れる
暑い最中

人の死と
敗戦の記憶が

いつまでも
いつまでも

空の青さに
悲哀の色合いを与え

日本の夏の感情を
複雑にしたまま

忘れたいのか
忘れたくないのか

振り切るべきか
引きずるべきか

判断不能
思考停止を維持し

今もなお
枷のようにまとわりついて

季節の一つに組み込まれ
身体に刷り込まれ

我々の眼に
青を違うものとして
見せ続ける