忍び涙

背中に面押しつけ
震え

五秒後

何事もなかったかのように
笑顔で手を振るキミ

引き止めなかった
何もできなかった

強張り
固まっていた

理由も聞けず
慰められず

泣かせた

あれから幾星霜
思い出す度

私は傷つけた
罪人だったのではないか

自らの過ちが
頭をもたげる