目だけは
ただ世界を見ている
見ている
ずっと
見ている
見て
目から
あらゆるものを
浴びて
嫉妬したり
羨んだり
蔑んだり
憧れたりしている
頭の中が
情報で溢れかえっているのに
もっと見たい
もっと知りたいと
欲ばかり出して
眼の前の何かを
まともに見ていない
ただ視野の中を
留まることなく
何かが流れている
そう
いつだって
見ている
目は
いつだって
動いている
見ているのが
当たり前過ぎて
見ることに
注意を払わない
じっくり
見ていれば
きれいなものにも
出会うだろうに
