哀しい人生

かつての人々は
みな美しく

過ぎ去った友人が
よく見え

思い出の中は
善き人で埋まり

自分だけ
粗が出て
つまらないものに映り
失敗と悔恨にまみれて

いよいよ
生きるのが
恥ずかしくなる

哀しい人生

希望は
夢見るものから
すがりつくものに変わり

過去は
今の自分を
作り上げた負の堆積

それでも
生きるしかなく

小さな我が儘と
日々暮らし

凝り固まり
冷たく縮こまった

心をかかえて
今日も
飯を含む