迷には忙

やってくる
猫の手も借りたい忙しさ

朝から晩まで
仕事
仕事
仕事

誰とも会わず
誰とも話さず

砂を噛むように
飯を食い

疲れきるまで起きて
少しだけ寝る

山のような作業
耳かきで削るような消化

やらなければ
なくならない

年に数度の
恒例行事

この時だけは
恨みもつらみも
人生への迷いも

何も感じない

感じる暇なく
思う間もなく

時間と戦う

それでいい

吹っ切れて
干からびたミイラとなるまで

忘れていられるのも
また幸せかもしれない