2019-07-29 シャボン玉落つ 詩 #詩 夕暮れの街 ビルの谷間 風は止み 熱が底に溜まる 上から 大きなシャボン玉ひとつ 落ちてきた まっすぐに ゆっくりと 頂も見えぬ ビルの上から 街の底に シャボン玉だけが 落ち続け 人も 車も 街も 時間さえも 止まり 時空のエアポケットに落ちて 音も色も 感じなくなって ただ シャボン玉を 見つめたのだった