寒夜の遠吠え

体からエネルギーが消えたのは

いつからだろう

 

若く

活力漲り

健康など気にも止めなかった時

 

心は

悩ましく

己を

知らず

 

苦しかった

いつも藻掻いていた

 

歳を取るにつれ

折り合いをつけることを知り

楽になってきた

 

そして

ダメになってきた

 

漲っていたことに

気づかなかった

 

萎えて

初めて

衰えを知る

 

知って

どうなるものでもない

 

ただ

哀しい

寂しくなるだけ

 

寒い夜に

弱気の虫が疼き出し

 

夜が長くなって

遠い過去を夢見る