ゴミ溜め人

レジ袋が有料となり

気兼ねなく

使っていたはずが

価値をもった

 

2円3円の袋を

大事そうに溜め込み

 

山のようになっても

まだやめない

 

価値ある財産のように

取って置いても

 

いまやゴミの山

 

身動きすら取れず

邪魔になるばかり

 

だが使わない

 

もったいなくて

使えない

 

どんどん

どんどん

溜め込んで

 

自分の首を締めて

分かっているはずなのに

手放せない

 

ああ

この人は病気だ

 

倹約家だの

ケチだの

 

そんなものではない

 

窮屈で動けなくなることより

手放す苦しみに

耐えられない

 

物に囲まれることが

マイナスになると

夢にも思えない

 

思考の偏向は

もはや変えられない

 

たちが悪い

この病

 

人を蝕んで

地獄に落としながらも

 

当人には

気づかせない