預かり知らぬ魂

ドアを出て

明るい陽射しを浴びたなら

 

まぶしい世界に目がくらむ

 

明るさも

大気も

道端の石ころも

 

魂を包み込む

 

蕎麦屋の暖簾をくぐり

蕎麦をたぐり

 

テレビの相撲を見ては

またたぐる

 

蕎麦湯のとろみに

温まる

 

一口

また一口

 

燗酒に

蕎麦がき

 

蕎麦の香りに

相撲は続く

 

いつまでも

気の許す限り

 

何もなければ

何もなく

過ごすのみ