夢そして夢

夢を持つか持たないか
大きや夢や小さな夢

晴れやかな希望に満ちた夢
夢の跡に転がる屍

自分が思い、描いていた夢は
あるときから幻想だったと気づく

気づいて、なお、どう生きるか
夢を夢としていだき続けるか
幻想と分かってもしがみつくか
夢をえがいていた自分に失望するか
夢などなかったことにしてしまうのか

夢は仮初の死に似ている
実態がないし
未来にだけ存在する
美しくて切なくて
ときに恐ろしい

夢も死も
それが現実になるまでの期待と不安によって
人を狂わせ躍動させる

だから本当の死に近づけば夢は遠ざかるものだ

死が来るのが嫌なのなら
夢を見て踊り狂っていることだ
そうすれば忘れられるのだ