紙の重力

白いページと黒いインク
そこに調和が生まれるという詩があった

紙が描く模様は美しい
だけど平面に行き詰まる
上から押さえつけられて
書きつけられて
焼きつけられる

その重さがしっくりくることもあるし
重力が私を安心させることもある

大地に寝そべって
太陽と月と星を眺め
空を飛ぶ鳥に憧れ
精神を浮遊させる

そんな夢を見ているときは
重力に縛りつけられた
我が身がうらめしい

文字の平面と身体を寄り添わせ
現実に立ち上がるには
意志だけでなく
肉がなければならない