不幸のどん底では言葉すら出せない
どんな詩にも張力がある
喜怒哀楽に向き合う魂のエネルギーがある
真摯であればいい
導火線の火花のように
綿に染みる水のように
風に吹かれるタンポポのように
どんな方法でも
言葉を伝える意志が見えれば
表現を肯定したい
世界は私に降り注ぐ
絶え間なく
隙間なく
惜しげなく
逃げる場所などない
私の五感は受け止め続ける
私の命が尽きるまで
大気と水と光
音と匂いと肌
突然
魂が揺すられる
ああこれは
この瞬間は
世界と命がつながっている
私は世界のなかにいる
つなぎ留めたい
共鳴する魂を求めて
言葉を
人生を
求めて