怠堕落

堕ちていく
私の体はドロドロとなり
溶け腐り
垂れ滴り
下へ下へ

動きのない空間
風は止まり
空気は淀み
腐ってゆく

ただ一人
堕ちてゆく
緩やかさが
怠惰な甘美が
私を留まらせ
鈍い快楽を与え続ける

このまま
眠り
とろけ
腐乱していこうか

私を引き上げるのは他者
面倒な
疲れる
俗世の些事に引きずり出し
私を沈ませない

体の重さを感じて
鈍い痛みをこらえながら
手をつなぐ

いいじゃないか
本当の堕落の入り口へ
私を導いてくれ