前へ前へ後ろへ前へ

後向きに
過去のことばかり想えば

つらく
苦しい記憶が
頭をもたげて
息が詰まる

後ろを振り切って前を向くと
目の前に
小さな一歩

自分にできることのちっぽけさを気にしたら
自分がどんどん小さくなる

若い頃そうであったように
何も考えずに
忙しくしているのが良かろう

しかし今となっては
そうはいかない

自分の歩幅が
小さくてもちっぽけでも
進まねばならない

そうでないと
過去に囚われてしまう

後向きにならないように
前を向く
後ろの過去に怯えながら
前を向くしかない

ただそれだけのことを
歯を食いしばって
やらなければならない

記憶に囚われないために
記憶を上書きし続ける

つらいことも
くるしいことも
新しい思い出に塗りつぶされると思えば

これからの苦難だって歓迎したくなる