徹夜仕事

眠気が峠を越え
異常な高揚に包まれる

空が明るくなってきたとき
疲労と充実と
煩わしさの忘却と
頭を打つ血管の拍動が

不健康極まりない状況と
生きていることの現実を
私に教える

素晴らしき徹夜

酒に溺れ
疲れきった夜明けより

仕事に溺れ
疲れきった夜明けのほうが
空気はうまい

この忙しさが続くなら
徹夜は憂鬱の繰り返しだが
年に数度の突貫工事は
わが胸に風を通す

寝る暇もないって
言える時が何回あるか

辛くて辛くて
充実して
楽しくて
徹夜明けは
頭がおかしくなっている

この自分を手放す感覚は
なかなかに手放したくないものだ