アナログ的複製反復

コピーしてコピーしてコピーして
複写を重ねた文字は
荒いドットに過ぎず
原形を認めない

細胞の複製
複製の反復
すなわち
複製の誤差の肥大

日常に
まったく同じ日など無く
ルーティンに
完全無欠な反復などない

それがアナログということ

1と0で作られるデジタルは
全てを数字に置換する

われわれは
数字に出来ないプロセスに
いつしか影響を受けている

それがアナログということ

時計の針が0から1へ向かう
言い表せないが
確実に存在する
間/あいだ

それに左右されている

あると分かっているのに
見えてこない
しかし反復すればするほど
露わになる

皮膚や筋肉やあらゆる細胞の
複製の反復
その誤差に
人生は絡めとられる