曇天のなか
糸を引いて
落ちてくる
シャワーを発明した人は
雨降りを
脳裏に浮かべたろう
生き物に欠かせない
命の水が
降り注ぐ
水滴の美しさ
雨音の安らぎ
暴雨の激しさ
霧中の幻想
浮遊する雲
ただの水が
千変万化し
我々を取り巻く
この不可思議さを思えば
目の前の蛇口から滴る
水のポトリポトリからでさえ
雨と大気と
世界とわたしのつながりを
想い描き
自分にとって
一番素敵な雨を
降らせることができるだろう