歩きたび

知らない街の
知らない道を
歩く

自分の体を動力に
一歩
また一歩
前に進めて

景色は
ゆっくりと
後ろに回って

坂も
橋も
横断歩道も
歩道橋も

好きな道を
好きなように歩き

疲れては休み
また歩きだす

自分の身体で
自身を運び

疲れも
怪我も
自分で引き受ける

その自己完結な作業は
電車もバスもある今では
自己満足になってしまったけれど

歩けば
歩くほど
世界の広さが分かるから

時間が許せば
外に向かって
歩きだす