一杯の白湯

冬の空気に
肌は乾き
唇が割れるとき

一杯の白湯から
湯気を吸い
喉を潤して

再び大気の中へ
出てゆく

冷えた体と
疲弊した心

癒やし
眠り
みずみずしい心身を
取り戻す時間も
場所もなければ

たった一時の
安堵の機会に
救われた気になる

人は疲れ
疲れるほど動くうちに
やりがいもあるものだから

限られた機会を
活かそうと
頑張る

そんな時に
一杯の白湯が

句読点として
効けばいい