多様だけれど つながっている

色々な人がいる
この世の中で

誰にも通じる正しさなんて
あり得ないけれど

正義などなく
善も悪もないのなら

人は何に依って
生きてゆくのか

法律や組織のルールとは別に
やって良いこと悪いことは
ぼんやりと
心にあるはずで

陰惨の中で嘆く人を見れば
悲しくなるし
人を喜ばせたくなる時もある

自分の心の快と不快が
生きる指針の
大切な糧であり

それは
単なるわがままではない

人に良くするときも
冷たくしてしまうのも

相手が自分と同じような
心を持っていると
腹の底では信じているから

心の快と不快は
相手に通じると思えるし

他者と精神がつながっていることを
前提にできるだけの信頼を
人は世界に持っている

多様性とは
人が根底に持つ
信頼を土壌に
成長した枝先に実るものだ