誰に見向きもされず
都会の片隅に
息を潜める
かつての栄華
ちやほやする人
うまい酒に
うまい話
どんどん離れていき
手のひらを返す
不満に鬱屈
絶望
暗い影が
ますます人を遠のかせ
離れる人が
さらなる絶望を募らせる
暗黒への
螺旋階段を下り
いつの間にか
ごくごく普通の思考すら
見失った
成功しても
失敗しても
資質はそれほど変わらない
負の気持ちが
自信を失わせ
信頼を忘れさせ
人生を損なわせる
わたしは
そんな夢破れた人が
たまらなく愛しい
次の瞬間
自分もそうなる
他人の話じゃない
そう思うから
決して嫌いになれない
どこかで
人とのつながりを取り戻し
暗闇に光が差すのを願い
じっと見守る
