梅雨入り

湿り気に覆われ
五月のさわやかさは
遠く去った

大気に水粒が
溶け込み

何を触っても
湿っているような
この季節

鬱々とした蒸気に
視界も曇る

こうして陽光が
遮断されている隙に

夏は近づき
灼熱と陽射しが

開放感とともに
訪れる

それまでのアクセントとして
ジメジメがあるのなら

四季をくっきりと
鮮やかに魅せてくれるなら

乾かない洗濯物を
代償に

ひっそりと
今を過ごそう