汽車の警笛

ディーゼル機関車が鳴らす

山野にこだまする汽笛
遠くまで響いて

私の耳に入る頃には
懐かしさと
ノスタルジーをまとい

頭の中にしまった
思い出を呼び覚ます

今日も
人けのない
闇の中を

汽笛を鳴らして
爆進するディーゼル

迷わず
止まらず

音響かせて

私を過去へ連れていっておくれ

汽車の警笛が鳴るたび
時計は
ぐるぐると
逆に回って

かなた追憶の先へ
旅をすすめられるのだから