過去に喰われる

穏やかな今に
不意によぎる

思い出したくない
過去

記憶の扉の
奥の奥に閉まったはずが

抑圧の格子を
くぐり抜け

わたしを
襲う

後悔は
次々と立ち上がり

自分の人生
恥ずかしいことしか
してこなかったと

一人赤面し

うなされ
苦しんで

最後には
今の人生を

放り投げたい衝動にすら
駆られる

終わったこと
どうにもならないこと
考えても仕方ないこと

なのに
自分だって考えたくないのに

どうして
お前はいまさら私に
襲いかかるんだ

忘れたいのに
忘れられず

無くしたいのに
背負わされて

この重苦しさ

頼みます

追ってこないで
今を生きさせて

自分にいつも
頼むのです