干からびた怒り

もう人に怒れないのか

不平不満
理不尽な扱い

怒りの種は
いたる所に蒔かれ
萌芽の機会を伺う

過敏になれば
トラブルはいつだって
呼び込める

それが嫌で
人と争うのに疲れ

少しの我慢で
何事もやり過ごそうとする
処世術

人は歳をとれば
力を失い

代わりに
安寧を重んじて

丸くまるく
エネルギーを衝突を避けて
己を守る

己を懸けずに
己を守ろうとする

頭を下げ
身をすくめて

世を渡っていく
したたかさ

そして
怒りに
負の記号を背負わせて

感情を押し殺す

せめて
表現だけでも

怒り狂って
弾けて飛んで

己が壊れるところまで
叫ばなければ

生き方だけが巧みになって
心はシオシオになるだろう

ああああああ
あああああああああああ

気に食わない全てよ

消えてしまえ