惰眠涼秋

いつまでも
眠れる

疲弊した身体が
求める休息

昼間の労働に
腰は前に垂れて

足を引き摺って
目はしょぼくれて

意識は乏しく
食欲は無く

転がり込んだ蒲団

すぐに寝付けず
鈍い麻痺に
脳は侵されて

動かず

ただ草を揺らす
秋の風を聞いている

意識が落ち
寒さに気づいた夜半

脱力と疲労
重たい体

一杯の水

冷たい流れが
胃に下り

蒲団一枚かぶって
眠る涼秋

やみくもに働き
考えず

ただ眠れる幸福