誰に向けて書くか

言葉は
語彙も表現も
指す中身も

相手があって
初めて成り立つもの

赤ちゃんや子供
大人でも
相手によって変わるもの

誰に向けて書くか
誰のために書くか
誰に読んで欲しいか

わたしが
頭に浮かべるのは

悩み苦しんで
溺れかかって
藁をも掴もうと
藻掻く者

疲れ切り
気力も果て
現実に
夢も希望も見出だせない者

人生に落胆し
投げやりになって
自分自身に失望している者

そんな人間を
救うなんて
出来はしないけど

たった一分の
暇つぶしと
共感

人は
みんな違っても

悩むところも
生きる思いも
同じようにあり

自分を
取るに足らないと思っても

本当は
みんな大して変わらない

大して違わないと思って
生きていけるんだと

愚痴っていること
つぶやいていることが

空に言葉を吐く
せめてもの言い訳