2019-06-05 得体のしれぬ声 詩 #詩 遠く 声が響く 見えない どこかから 唸るような 叫ぶような 快哉か 激怒か 咆哮か 呪詛か 霞が垂れ込め 外は肌寒い 霧中を響いて 声は丸まり 様相も曖昧に 溶けかかる だが 声だけが 聞こえてくる 何かも どこかも 分からないのに 耳に届いて 消えず 人と獣の境界を 浮かび上がらせて 伝わってくる 分からないけど 強い何か