沈む夕陽に

今日も
日が沈んでゆく

弱くなる日差し
赤く染まる空

色を失い
紫雲たなびく

ただ一つの
光源が落ちるのに

我々は
どれほどの

意味と
文脈と
想いを

乗せて見たことだろう

暦も
時間も
発明する前から

終わりが
やってくるのを
教えてくれた

抵抗も
逃亡もかなわない

一日の終り

ただ眺め
嘆息するほかない

次の日が
やってくる保障もなく

闇に覆われる時を
ただ受け入れる

断念も失意も
日が沈むから分かる

色も暖かさも
一度失われるから
よく分かる