酔いが降りてくる

うっすらと
黄色味がかった
液体

わずかなとろみが
舌に転がる

鼻に抜ける
発酵臭

甘くて
苦くて
渋くて
飽きない

ダレた口の中を
食べ物で濯いで

また飲む

飲んで
食べて
飲んで

疲れていたはずの頭は
軽快に
回り出した

愉快な発想が
次々生まれ
舌もよく回り

ただ話している
これだけで

何よりも楽しい時間を
手に入れる

正気と
健康を
引き換えにして

やがて
瞼が重くなり
疲労が押し寄せた

もう楽しくなどない

体はだるく
頭は痛く
胃はむかつき
喉が渇く

酔いは過ぎ
もう酒など飲みたくない

不快と後悔
酩酊の代償

それでも
明日になれば

きっと
酒を飲むだろう

だって
過去は振り返らないし

わたしは
学ぶのを止めたのだから