安息地

子供の頃

駄菓子屋や公園で

 

やることもなく

時を潰し

 

友達と

過ごしていた

 

コンビニのイートインコーナーに

子供が二人

 

電源を使い

ゲーム機をいじりながら

中国語を話している

 

異国の地

遠慮もなく

店の品も買わずに

 

クーラーの効いた店で

ただゲームをしている

 

 

店員は外国人

注意などするはずもない

 

独居老人は

読書に訪れ

 

コーヒーメーカーの横から

クリープとシロップを

山盛りで掴んで

 

小鳥が水を飲むように

啜っている

 

あたりには

なぜかホームレスの匂いが立ち上がり

 

子供たちが

ゲーム機で遊ぶ

ボタンを連打する音だけが

響いている

 

この喧騒と混沌と

無秩序の街で

 

子供も老人も

安息の場を見つけ

しのいでいるのだ

 

かくいう私だって

同じ場所で

焼酎のワンカップを空け

 

やがて洗練され

無くなってしまう

 

この勝手気ままな場所の

空気を吸い込んで

酔っているのだ