春夜の道

風に寒さなく

木々は緑に芽吹く

 

爛漫の春が

押し寄せてきた

 

風呂上がり

夕方に吹く

風の気持ちよさ

 

夕焼けが田んぼに映えて

蛙の合唱が山野に響く

 

田に映る影は

長く長く伸びて

 

薄明かりの夜が訪れると

大きな月が上る

 

蛙の声やまず

新緑の匂いにむせながら

畦道を歩く

 

生命

 

踊るように

湧き出る春

 

生暖かい風が

豊かさを運び

 

混ざり合い

溶けていく春