2020-05-21 旅欲 #詩 詩 どこだっていい ここではないどこかへ この街を抜け 知らない人の住む街へ くたびれた炭鉱町 さびれた漁村 山奥の温泉 雨漏りのするアーケード この日本で もう永くはない 失われる風景を求めて 人々の生きた痕跡を探し 傾いた夕陽を眺めながら 一杯の酒を 臓腑に染み渡る酒を 一口 こっくりと飲んで 旅の風に 吹かれたい