人権を守ろうとフルボッコする輩の醜悪さについて

思想は言葉で

人ではない

 

社会主義や優生思想を

叩くことに

さしたる関心はないが

 

思想を弄び

社会で有利な立場を占めたいと考える輩

 

彼らの振舞いは

心熱く愚劣である

 

対立相手のミスを発見すると

たちどころに集中砲火

 

自分が正しい立場に

立てると判断した瞬間

 

素早い身のこなしで

嬉々として

舐め回すように

 

叩く

叩く

叩く

 

それは差別への非難であろうと

虐待への抗議であろうと

自然破壊への抵抗であろうと

人権の擁護であろうと

 

同様に

醜悪である

 

なぜなら

彼と彼女は

 

思想に忠実なのではなくて

 

正義の名を借りた

パワーゲームの勝者になりたいだけであり

 

ミスを突く刹那の

欲望の剥き出しぶりは

 

メスの前で

涎を垂らし

男根を勃起させる

 

獣の姿と

何の変わりもない

 

自分が安全地帯にいながら

敵を叩けるなら

 

ここぞとばかり

虐殺でも何でもする

 

そして簡単に結論の出ない

複雑で

かつ

様々な人の顔色を窺わねばならぬ案件には

 

ひたすら

沈黙している

 

正しいこと

妥当なこと

批判されないこと

 

我々はよく考えなければならない

なんて

 

毒にも薬にもならない

安全地帯の言説を弄しつつ

 

ポジション取りに

躍起になっている

 

単純な熱血漢は

まるで詰将棋のように

 

妥当性などという

精神の発露の欠片もないレトリックに

 

絡み取られ

敗者となる

 

巧妙な振舞いだけがのさばり

精神は腐敗している

 

腐臭がどれほど鼻をついても

ギルドの中にしがみついている輩には

分からない

 

全体が臭ければ

鼻などたちまち馬鹿になる

 

そして今日も

正しい拳を下ろす先を

 

みんなで正しく

叩ける相手を

探し続けている