達観

達観は嫌いだ

 

如何なる天才であろうと

50年

100年程度で

世界を理解できるわけがない

 

悟ったような

分かったような素振りで

 

激情の流れに

触れることを避け続け

 

賢く生きているような気になって

 

それがスマートだと

思い振る舞う輩とは

絶縁する

 

誰もが

傷つきたくない

 

しかし

生きるからには

 

感情に触れなければ

生は味気ない

 

達観という臆病

一歩も踏み出さぬ

ミスを侵さぬ硬直と停滞

 

はじめから

いないのと同じ

 

どんなに小さくても

心が動けば

いいのに