のぼせ唄

湧き立つ湯気を

上に見て

 

湯船に浸かる

心地よさ

 

入っては出て

入っては出て

 

お湯を楽しみ

時は過ぎ

 

体の隅まで

温まり

 

汗は流れて

汗は流れて

 

名残惜しいと

また入り

 

己の限界

身に受けて

 

目が回る

目が回る

 

風呂から上がり

佇んで

 

汗が引くまで

座り込む

 

のぼせたよ

のぼせたよ

 

脱衣所天井

見上げれば

 

己の体に

立ちのぼる

 

湯気が見える

湯気が見える

 

考えることも

できなくて

 

全て忘れて

見てるのみ

 

どうせ明日には

また同じ

 

湯船に浸かり

のぼせては

 

明日を忘れる

馬鹿者よ

 

湯気が上がる

湯気が上がる

 

湯気が上がっているよ